初心者向けにコード進行やメロディの作り方とコード進行の王道パターンを紹介します。
作曲の時に必ず必要となるコード進行の作り方には規則性があり、またメロディとの組み合わせも基本があります。
またコード進行には王道と呼ばれるいくつかのコード進行を紹介するので、曲作りの参考にしてみてくださいね。

Contents
【作曲初心者向け】コード進行の作り方

コード進行の作り方を説明する前に、覚えてほしいことがいくつかあります。
それは
- コードについて
- キー(調)について
この2つです。
コードについては以下の記事を参考にしてください。

キー(調)について

キーについてですが、まぁあまり小難しい話は避けたいので、ざっくり簡単に言えば…
ドレミファソラシドのスタート地点を決めるってことです。( ー`дー´)キリッ
…はぁ?(´・ω・`)
って感じですよね…汗
まずドレミファソラシドを聴いてください。
では次の音を聴いてみてください。
どうですか?
最初のドレミ~より高くなったドレミ~って感じですよね。
実は後の方のドレミ~は「レ・ミ・ファ#・ソ・ラ・シ・ド#・レ」なんです。
でもドレミファソラシドに聴こえますよね?これは音と音の間隔が同じだからドレミ~に聴こえるんですね。
ドレミのスタート地点が違うっていうのは、この事を言っています。
ノーマルのドレミファソラシドで曲を作るのなら、スタートが「ド」なのでキーはCとなります。
一方、「レ・ミ・ファ#・ソ・ラ・シ・ド#・レ」で曲を作る場合は、スタートが「レ」なのでキーはDとなります。
キーには明るい音のメジャーキーと暗い音のマイナーキーに分かれます。
ちなみにマイナーキーの場合はドレミのスタート位置の音ではなく、2音したの音(ドレミ~ならラ(Am)、レミファ#~ならシ(Bm))になります。
ここまでは一応知識として知っておく程度で最初は良いと思います。
- キーとはドレミ~のスタートの位置。
- キーにはメジャーキーとマイナーキーがある。
- メジャーキーの場合は、スタートの音がキーになる(ドレミならC、レミファ#ならD)
- マイナーキーの場合は、スタートの音から2音下の音がキーとなる(ドレミならAm、レミファ#ならBm)
初心者のうちは簡単なキーでコード進行を作ったほうが良いです。
簡単なキーとは例えば普通のドレミファソラシドを使うキーですね。メジャーキーならC、マイナーキーならAmです。
コード進行の作り方

メジャーキーのコードの基本の使用ルールとして
Ⅰ - Ⅱm - Ⅲm - Ⅳ - Ⅴ7 - Ⅵm - Ⅶm7 (b5)
マイナーキーのコードの基本の使用ルールとして
Ⅰm - Ⅱm7 (b5) - Ⅲb - Ⅳm - Ⅴ7 - Ⅵb - Ⅶb
この中でコード進行を作っていきます。
キーCの基本使用コードは
- C – Dm – Em – F – G7 – Am – Bm7(b5)
キーAmの基本使用コードは
- Am – Bm7(b5) – C – Dm – E7 – F – G
上記を参考にしてコード進行を作るときには、実際に音を出して進行具合を聴いてみてください。
たぶん心地よいコード進行と違和感を感じるコード進行が見つかると思います。
その中でどのようにコード進行を作っていくかは自由ですが、一番ベタで定番なのがよく3コードって呼ばれているコードを使う進行です。
3コードとはⅠ,Ⅳ ,Ⅴ7のコードのことで、キーがCなら、C、F、G7となります。
単純にⅠ - Ⅳ - Ⅴ7の繰り返しで曲はできちゃうと思います。…まぁベタですけど
ただ最初のうちはⅠ - Ⅳ - Ⅴ7を軸としてコード進行を作るべきです。
少しバリエーションを増やすために、もう少しだけ情報をお伝えします。
Ⅰには代理となるコードがあって、それがⅢとⅥです。
- メジャーキーならⅢmとⅥm
- マイナーキーならⅢbとⅥb
だから、Ⅲm - Ⅳ - Ⅴ7(Em- F- G7)やⅥm - Ⅳ - Ⅴ7(Am- F- G7)もアリってことですね。
そしてⅣにも代理となるコードがあって、それがⅡです。
- メジャーキーならⅡm
- マイナーキーならⅡm7 (b5)
この辺を知っているだけでも、色々コード進行は作るのではないでしょうか。
- 使用コードには基本ルールがあって、原則その中でコード進行を作る
- 3コード(Ⅰ - Ⅳ - Ⅴ7)で簡単なコード進行となりうる。
- Ⅰの代理コードはⅢとⅥ
- Ⅳの代理コードはⅡ
- 初心者のうちは3コードを軸にコード進行を考えた方が作りやすい
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コード進行とメロディの組み合わせ

コード進行とメロディは切っても切れない関係です。
コード進行とメロディを上手く組み合わせないと違和感を感じるし、不協和音にもなってしまいます。
そこでコード進行が出来た上がった状態でメロディを作る時のポイントと、メロディが出来た上がった状態でコード進行を作る時のポイントをお伝えします。
コード進行からメロディを作る

コード進行が出来上がっている場合は、メロディもコードの音を基本は入れるべきです。
例えばC(ドミソ) - F(ファラド) - G(ソシレ)というコード進行であれば、Cの時にはメロディにド・ミ・ソのどれか(複数でも)を入れるようにします。
ただコードの音だけでメロディを作るのは限界があるし、面白くもありませんよね。
だからコードの音ではない音も入れて構いません。ただ多すぎるとコードが合わなくなるので、その音が占める割合(鳴っている時間)を少なくするのがコツです。
メロディからコード進行を作る

メロディが出来上がっている場合も基本は同じですが、最初は1小節に一つのコードを付けるようにしましょう。
そしてメロディの音をコード付けの指針にしてください。
一例ですが、キーがCの時で1小節目が「ド~レ~ミ~」というメロディであれば、ここでのコードの候補は出だしのメロディの「ド」を含むコードを選びます。
というわけで、1小節目のコードは「C、F、Am」が第1候補となります。
次に2小節目が「レ~ソ~ド~」だとしたら、2小節目の出だしのメロディ「レ」の音を含んだコードを候補に挙げます。
というわけで、2小節目のコードは「Dm、G7、Bm7(b5)」が第1候補となります。
- 1小節目のコードの候補「C、F、Am」
- 2小節目のコードの候補「Dm、G7、Bm7(b5)」
この時のコード進行で一番無難なのは、3コードの中の2つを使った「C ⇛ G7」です。
でも他に「F ⇛ G7」「C ⇛ Dm」「Am ⇛ Dm」「Am ⇛ Bm7(b5)」でも試す価値はあります。
後に続くメロディによっては合わないコード進行、違和感のあるコード進行は出てくるので、この辺はメロディとコードを組み合わせてみて、好みの響きを探してみましょう。
- メロディとコード両方に共通している音が多いほど馴染みやすい
- メロディとコードの音全てを合わせる必要はない
- コードが鳴るタイミングではメロディはコード音を使うと合いやすい
- メロディに対してコード進行は無数にある。

コード進行の王道パターン

ここでは王道のコード進行パターンをいくつか紹介します。(キーは全てC)
カノン進行
C ⇛ G/B ⇛ Am ⇛ Em/G ⇛ F ⇛ C/E ⇛ F ⇛ G
あの有名なクラシック曲「カノン」のコード進行です。Ⅰ(C)から音が降りていく感じのコード進行。
実は多くの曲に使われているコード進行で、切ない感じで日本人好みのコード進行と言えます。
ド・シ・ラ・ソ…とベース音が1音づつ降りてくるところから、階段コードとも呼ばれたりします。
王道進行
F ⇛ G ⇛ Am ⇛ Em
3コードのⅣ(F)とⅤ(G)を使っていますが、I(C)は使わず代理のⅥ(Am)を使っている。(音楽理論的に言えば偽終止ってヤツです)
このコード進行を基本形として、7thなどアレンジを含めればかなり多くの曲で使われています。
JPOPやアイドルのヒット曲に度々使われていたコード進行なので、王道進行と呼ばれるようになりました。
小室進行
Am ⇛ F ⇛ G ⇛ C
90年代の日本のミュージックシーンを席巻した小室哲哉が多用したことから、小室進行と呼ばれるようになったようです。
このコード進行はⅥ(Am)から始まり3コードを使用したコード進行で、これも個人的には至ってスタンダードな王道なコード進行だと思います。
小難しいコード進行よりシンプルなコード進行の曲の方が、人を惹き付けるってことですね。
キャッチーだったり大衆受けする曲の多くは、コード進行はシンプルだったりしますから。
最後に

作曲初心者向けにコード進行の作り方やメロディとの組み合わせ方を解説しました。
少し音楽理論な話になってしまいましたが、基本ルールを覚えておけば、それをベースにアレンジや応用など用途も広がると思います。
それにカノン進行や王道進行をそのまま利用して、曲を作ってみるのも良いかと思いますよ。